第1回 SEAVAC
Princess Cup
高室池ゴルフ倶楽部
吉桑 晴美
賞金金額変更について
エントリーが開始されてから、たくさんの企業様が「選手を応援しよう!」とご協賛くださいました。よって、賞金金額を変更いたしました。賞金金額はこちら
Highlight
高橋工業ファシリティーズプレゼンツ ジャパンサーキット・レディース2020第5戦 SEAVAC Princess Cupが9月28日-29日に兵庫県の高室池ゴルフ倶楽部にて開催された。ジャパンサーキット(以下JCLO)として、関西初上陸の記念すべき大会。
主に、関西を拠点に西日本で活動するゴルファーのエントリーが多数を占めるなか、堀内明莉や髙島海帆、莇菜都美、瀬賀百花と言ったJCLO優勝経験者も関東から参戦。総勢31名が関西初代Princessの座を狙って、秋風さまようコースにスタートしていく。
このコースは、なだらかな丘陵地に展開するPar71の戦略性に富んだコース。美しい景観とは裏腹に、各ホールに罠が仕掛けられており、ミスをした選手が脱落していくと、コースを知る男子プロが言う。
INとOUTから同時に5組づつのスタート。比較的得意、不得意がINとOUTではっきり分かれるゴルファーが多いという。
ハーフターンでは、OUTスタートの吉桑と莇が34で、トップをターンしたものの、1打差の35で、INスタートの西田、高山、辻岡、岡田らと続き、INとOUTの交錯へ。後半はどう変わるのか?
先ずトップでホールアウトしたのは、1番スタートの吉桑 晴美。OUT34、IN35の69。同じく1番スタートの長尾 美穂は、OUT36から巻き返しIN35の71。 INの1番スタートで前半を2位タイでターンした西田 茉楓は後半OUTも35でまとめ70。長尾、下川らが続々とホールアウトするものの71で69には及ばない・・・
そんな中、関東から参戦した前半吉桑と1位タイだった莇がホールアウト。 なんと後半も吉桑と同じスコアのIN35の69。 結果的に、ターンでトップだった2選手のプレーオフとなった。
OneDayトーナメントの為、プレーオフは1ホールのみ。決着がつかない場合は18番からのカウントバックとなる。カウントバックルールでいけば、18、17、16は、いずれもタイで、15番、Parだった吉桑に対し莇はボギー。引き分け以上で、吉桑の優勝。莇は、何としてでも、この1ホールで吉桑に勝たなければ優勝はない。 お互いにその結末がわかっているから、この1ホールはゴルフの腕と駆け引きも重要になる。 先のティーショットは、有利な吉桑から。赤いポロシャツをまとった吉桑のショットはフェアウィ右をしっかりキープし、距離もかなりを運び、莇にプレッシャーをかける。 対する莇は力んでしまったのか、左のややラフ。しかも吉桑の後方20ヤードはあろうかと言うところ 後の談だが、吉桑としては、引き分け以上でよかったわけだから、最初から思い切り振っていったのか?の質問に対して、全く普通。いつもと同じ感覚で振っただけと言う。これだけ飛ばしておいて、普通かよ!と驚いた。 しかしながら2打目に莇は意地を見せる。グリーン奥ギリギリ見事オン。吉桑は楽々、ピン右にこちらもギリギリだがオン。
パッティング勝負となった。吉桑の位置であれば、しっかり寄せてのParは、容易に想像がつく。莇のこの3打目にすべてがかかっている状況だろう。奥からやや下り。厳しい状況ではあるが、莇はしっかりとラインを読み切ってパット。 主催者も観戦に来て見守る中、入れれば、吉桑に逆プレッシャーをかけることになり、一気に逆転優勝に近づく!そんなバットは、Cupのやや左縁にめがけて転がる。カップに届いた瞬間、ボールはCupを半周しながら、Cupの外側へ。。。。。見ている全員が、「あ!」と絞るような声でうなった。
難なく先に沈めたものの、Parの莇。吉桑も、2打で入れれば、同スコアの為、安全に寄せて難なくPar。1ホールのみだったが見ごたえとドラマのあるプレーオフになった。
関東から参戦し、しっかり2位に入った莇だったが、「勝てば、飛行機代が・・・・」とつぶやいたセリフは、本音だろう。悔しそうな表情が印象に残った。
優勝した吉桑は、見事に初代関西Princessの称号と30万を手にした。