第5回 渋谷ハチ公 Cup
ロイヤルスターゴルフクラブ柏原 瑞季
Highlight
いよいよ今年も長く熱い女子ゴルファーの戦いが始まる。 ジャパンサーキット・レディース2023は、今年も伝統の1戦、第5回を数える『渋谷ハチ公カップ』、これも恒例となった千葉県ロイヤルスターゴルフクラブで戦いの幕を開けた。
例年3月開催であった本大会。 今年は4月にステージを移したため、ちらほらと葉桜が目立つ時期となってしまったが、昨年とは打って変わって気温も上がり、絶好のコンディションのもと昨年を上回る53名の選手がINとNEWコースに分かれてティーオフしてゆく。
去年、一昨年と寒さと風に翻弄されながらも、はまればロースコアでの戦いとなるロイヤルスターゴルフクラブだが、ホールアウトした選手から聞こえた「ピンポジションが難しい!」の声が示すように、ほぼ全員と言っていいほどスコアメイクに苦しむ展開となった。
NEWのスタートホールは打ち下ろしのパー5。かなりの打ち下ろしでかつ距離もさほど長くないことから、NEWからスタートする選手は1日の流れを作る意味でもバーディーをとりたいホール。
2組目の田村、谷田がバーディーを決めると、3組目からも二口、西山、松沢が続き、NEWスタートからは合計9人がバーディースタートとなった。 INコースは同じ打ち下ろしながら、正面に突き抜けるとOBが待ち受けるトリッキーなホール。 左サイドにティーショットをおければバーディーも狙えるホールではあるが、ピンポジションが難しかったのか、バーディースタートは仲西、西山、滝原の3人と、NEWとは打って変わった展開となった。
前半を終わってみると、アンダーパーは-1に森本がただ一人、それをイーブンパーの高橋、長田が追う展開だが、昼をまわったころから風が強まりさらに選手を苦しめていく。 終盤に向かって1打を争う展開が続き、森本が耐えているところへ石川がバックナインに入って猛追、さらに柏原が残りホール残した状態で追いついてくるなど、目まぐるしく順位が入れ替わる状態が続く。
前半を-1、後半を+1のトータルイーブンパーとした森本が第1組でホールアウトすると1組開いた第3組の石川がIN34とするが前半の39が響き1打及ばず。 その後の選手も思うようにスコアが伸びずにいたが、前半は38で終えた第6組柏原が後半を34でまわり、森本に並ぶイーブンパーでフィニッシュ。
最終組からは二人を上回る選手がでることなく、2023年初戦はプレーオフによる決着となった。 プレーオフはIN10番で1ホールでの決着。
森本、柏原ともにドライバーでフェアウェイをとらえる。 まず森本が残り約150ヤードのセカンドショットを8アイアンでピン右8mほどにつけると、柏原は約130ヤードをPWでピン左奥5mにつけパッティング勝負となる。
森本のファーストパットは、ほぼフラットの8mのフックライン。 カップに向かったボールは30㎝横にとまり、お先にいれてまずは森本がパーセーブする。 続いて柏原のバーディチャレンジ。 5.5mのやや下りとなるフックライン、しっかりとヒットしたボールは見事にカップに吸い込まれ、プレーオフをバーディーとした柏原瑞季が優勝を遂げた。
メインサポーター星野氏の願い
この大会は、「ハチ公」を若い世代に語り継いでほしい、といった願いを込めて忠犬ハチ公銅像維持会の星野会長が個人で開催していただいた大会。
今年はハチ公が生誕100年を迎える年でもあり、その内容をしっかりと運営側であるJCLOはもちろん、参戦する選手達にも理解し、続けていきたいと思う。